季の詞歳時記「鮎解禁」
- willbe-ito
- 6月8日
- 読了時間: 2分
俳句に素人の僕が母の作った俳句の中から好きなものを選んでこのブログで紹介しています。
明けやらぬ川に人声鮎解禁
故郷の高見川では今日6月8日が鮎の解禁日「川開き」です。
早朝、暗いうちから良い場所を求め多くの釣り人が川へやってきます。
僕も子供のころは父に連れられ近くの釣り場へ出かけて行き鮎釣りを楽しみました。
夜明けとともに鮎がかかり始め、すっかり明るくなった頃に母が風呂敷に包んだ柿の葉寿司を持って来てくれて、河原で食べるのが楽しかった良い思い出です。
施設の中で居ても近くの川から賑やかな人の声が聞こえてくるのでしょう。
ちょっとした声からも鮎釣りを始める人の興奮した様子が伝わってくるのだと思います。
今年も鮎釣りが大好きだった亡き父のことを思い出している事でしょう。

福田平八郎、昭和15年の作品「鮎」
川底の石に付いてる苔が緑でなく錆びた茶!リアルです!
川の流れに抗うように体をくねらせながら苔を夢中に喰む様子!リアルです!
川底と鮎だけのシンプルな作品ながら、その観察眼に感服します。
その姿も美しい「鮎」は、夏の季語ですが、「若鮎」になると春の季語、「落ち鮎」は秋の季語、俳句を詠む人に好まれる魚なんですね。
僕はもっぱら食べる方で鮎の塩焼きは想像しただけでよだれが出てきます。
今日、鮎釣りを楽しむ人たちの釣果を祈ります。
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